施術を始める前に、お客様の身体を軽く確認しているとき、疲れの種類が自律神経系の乱れからという場合も多々有ります。
その様な場合、意図的に指圧やほぐしの、圧の入れる感覚を変えながら行います。その感覚はその方のもっとも神経が安定するリズムを感じながら施術していくのです。
いわゆる、楽器のチューニングを行う感覚に似ています。
身体深部が冷えているようでしたら熱を発するように、反対に熱がこもっていて、血圧を上げているようでしたら下がるように施術するのです。
施術の間、適宜に圧のリズムを変えるのですが、このリズムを間違えてしまうと、施術を受けているのが辛くなったり、返って体調が悪くなってしまうのです。
クイックマッサージサロンや、リラクゼーションサロンで施術を受けられている方で、気分が悪くなったり、息苦しくなったという経験があると聞くのですが、このような場合、施術者が自らの施術のしやすい感覚で施術していて、受けてのリズムを考慮していないからだという事も考えられます。
サロンに来店されたお客様を施術していて、あまりにもこの体内リズムが狂われている方が居られました。
酷い不眠症で、全身疲労で関節も痛い、その為に倦怠感が酷く起きるのもままならないという状態でした。ベッドに横になっていただき、背中に手を置いてみると、全身の血流が悪く、深部で冷えが感じられ、首のハリがキツイ為に緊張を持続させている状態でした。
寝ていても、脳が休めていない為に、起きているときの疲労が激しくなっているのです。
これは、全身を調整するというよりも、筋肉自体は徹底的にほぐし、後はリズムを整える事に集中しようと施術方針を固め、最初は穏やかにほぐし、深部の熱の発露を感じた時点で、一気に施術のスピードを上げました。
スピードを上げ、感覚を見ながらゆっくりした施術に切り替え、またスピードを上げる。この感覚を変えている間は、受け手がそれに気付く事はありません。気付くような感じで不自然に行うと、返って神経を乱してしまうのです。
チューニングがごく自然な施術で行われていると、受けてはどのような反応を示すかというと、当人がまったく気付かないうちに意識が遠のき、深い眠りに入ります。
疲れていて、ほぐしてもらっているから寝てしまう。では無く、まったく普段と違う深い眠りに入ります。
そうなると、全身の血流が安定し、筋肉の緊張が無くなっていくのです。
これは行っている私が言っているのではなく、受けられたお客様の多くが言われる事ですね、テレビにある催眠術に掛かっているようだ・・・的な事も言われたりします(苦笑)。
それは、コトン・・・と、意識が落ちてしまうからだという意味のようですが、施術でチューニングを目的としたものを行えば、そのような感覚になってしまうのです。
(つづく)